こんにちは^^



台風一過で暑かったです。子供の頃は台風一家って思っていたなあ^^; 

しかし関西地方などは甚大な被害があったようですね。この度の台風で被災された方々には心よりお見舞い申し上げたいと思います。






本日は、またまたリヤディレイラーの調整に関する内容です。充分にまとまっていないかもしれませんが、そこはあしからずでお願いします^^;

RD調整手順の確認

とりあえずはじめにシマノのマニュアルでの作業手順を書きます。
①フレームへのRD取り付け
②チェーン張り(取り付け)
③トップギヤでのガイドプーリー位置調整(HIGH側リミット調整)
④RDにインナーワイヤーを固定
⑤最ローギヤでのガイドプーリー位置調整(LOW側リミット調整)
⑥Bテンションボルト調整
⑦SIS(インデックス)調整
という流れです。

ワタクシ的には
①フレームへのRD取り付け
③トップギヤでのガイドプーリー位置調整(HIGH側リミット調整)
②チェーン張り(取り付け)
④RDにインナーワイヤーを固定
⑦SIS(インデックス)調整
⑤最ローギヤでのガイドプーリー位置調整(LOW側リミット調整)
⑥Bテンションボルト調整
って感じでやっています。

LOW側リミット調整を後回しにするのは、インデックス調整にてガイドプーリーの位置がロー側に移動するため、先にLOWリミット位置を決めておくとシフト操作が固くなる場合があるからです。

まあ最後にLボルトを緩めてやればいいだけなのですが、逆に締め付けようとするとボルトのネジ穴に負担がかかるので、「だったら全部最後にやればいいじゃん」としています^^

リミット調整について

えーっとまずリミットとは制限という事です。よく「リミッターを外す」なんて言いますよね。あれも制限している何かを取り除くという意味で使われます。

自転車整備(ディレイラー調整)だとRD(ガイドプーリー位置)の動きを制限してやることをリミット調整と言います(他にも呼び方あるかもしれませんが)。

RDの動きを制限する理由はスプロケットの内外にチェーン落ちしないため。走行中にチェーン落ちしたら大変危険です。RDやホイール、フレームなどの破損はもとより、落車して大怪我していまうなんてことに繋がるからです。


また、リミット調整作業による不具合例などは前回前々回で書きましたが、気持ち良い変速性能を得るためにも重要項目のひとつです。

というわけでリミット調整は大事ですよって話しでした^^
※素人が偉そうに書いてすいません^^;

Bテンションボルト調整について

この調整は、Bテンションボルトを調整することによってガイドプーリーとスプロケギヤの上下距離を変えてやります。

で、この調整の目的はチェーン詰まりの防止や変速レスポンスの改善(そもそも調整不良だと変速不可になることも)です。

ちなみにですがシングルテンションディレイラーにはBテンションというものがありません。そのため調整用にエンドアジャストボルトを使います。まあ役割は一緒なので「Bテンションボルト調整」と言っても構わないと思います。

ただしノーマル(デュアルテンション)RDよりも調整はシビア。理由はRDの作動テンションが少し低く(特にトップ時)きっちり調整しないと気持ち良い変速となりません。

個人的には「問題あれば調整って感じでも良いかな?」と。私は当然調整をやっていますが、RD初期状態で問題出るのは少ないんじゃないかな(特にノーマルRD)。そんな感じです(雑)。






で、本題(前置き長い)です^^

どうしても調整が決まらない時(涙)

いわゆる変速調整迷路に迷い込むってやつです^^;
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私も経験ありますが、頭が真っ白になりますよね^^; 買った新品パーツが不良品だったのか?と疑ってみたり、そもそも新車で購入ならばどれが壊れているんだと右往左往してしまいますね。
カチャカチャいっていっこうにギヤが上がらないとか、ガッチャン!って感じでチェーンを大きく揺らしながらのシフトアップとか本当に気持ち悪いです。


前回も書きましたがRDの調整が決まらない時は様々な原因が考えられます。
①調整のやり方を知らない(当然ですね)
②やり方は知っているが調整不足
②ワイヤリング不良(この項目も複数原因あり)
③フレーム不良(ワイヤー受けやハンガー曲がりなど)
④シフター不良
⑤リヤディレイラー不良
⑥アウターとワイヤーの相性
⑦エンドキャップ不具合
⑧スプロケ不良
⑨チェーン不良(本体不良やカット長さも含む)
などなど・・・。


で、上の項目(他にもあるかも)の中から原因を突き止めるのは難儀なことです。時には複数要因で不具合原因になることもあるので、さらに複雑怪奇となります^^;

問題点の切り分けによるトラブルシュート(故障探求)

まず、基本的にRD(ガイドプーリー)はシフターの操作によって等間隔に動作(移動)します。同一コンポーネントやシマノの互換性パーツ間では、必ずシフターとRDは連動してスプロケット下の定位置に移動して変速が行われるということです。
RD調整04
上の図はその連動の様子です。

①シフトダウン(シフターがワイヤーを引っ張る)
②シフトアップ(RDのスプリングがワイヤーを引っ張る)
正常な変速調整が出来ているならば①と②は同じ引き量になり、ガイドプーリーは1段1段同じ間隔で左右に動くはずです。左右に動くスピードもほぼ同一です(アップ時はスプリングテンションが変わるので微妙に違ってきます)。

このRDとシフター間の基本的な連動を阻害している何らかの要因が、満足のいかない変速調整をまねく原因の正体です。m9(^Д^)ハンニン ハ オマエダ!


・ワイヤーの行きと帰り(シフトアップダウン)で動き量が違う。
・ワイヤーの帰りで元の位置に戻りきらない
・最初は規定量動かないが段々動き量が正常に戻る
・etc
これらの状況を作為的に除去して動作確認したりすることで不具合箇所の特定に向かうことが可能です。具体的な例や方法などは後に解説しますが、「こうしてこうすればシフターとRDの連動を阻害するものは無くなるだろう」と推測することが問題切り分けの基本です。



調整不良のトラブルシュートを行う前に

本来、調整不良を疑う前に確認することなのですが、シフターやリヤディレイラー以外にも変速に影響するパーツがいくつもあります。

①アウターケーブル
②インナーワイヤー
③ケーブルエンドキャップ
④フレーム受けやインラインアジャスター
⑤ケーブル(ワイヤー)ガイド
⑥RDハンガー
⑦チェーン
⑧スプロケット
⑨ホイールの取り付け(センターが出ているか?)
などです。以外に多いですね^^


①アウターケーブルと②インナーワイヤー
①と②にかんしてはワイヤリングということではなく物理的なトラブルのことです。
・アウターケーブルカット時の末端処理
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千枚通しや金ヤスリで末端を整えたあとシリコングリス塗布処理しています。

・インナーワイヤーのほつれや折れ曲がり
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この時はひどかったなあ^^;

・使用劣化によるケーブル内部サビや被膜の剥き出し
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これは極端な例です。ここまで至る前に交換しましょう^^;


などなど摩擦抵抗になる要素は出来る限り取り除くことが大事です。
※アウターケーブルとインナーワイヤーとの相性も可能性があります。材質的な問題抵抗やアウター内径とインナー外径違いによるワイヤーの微妙なたるみなども考えられます。しかし、これらは調整トラブルシュート項目なので後ほどということで・・・。


③ケーブルエンドキャップと④フレーム受けやインラインアジャスター
③と④はきちんとエンドキャップがフレーム受けに落ち着いて座っているかということです。フレーム受けに異物などがあるとワイヤー動作に支障が出ます。エンドキャップ内部も同じです。きちんと清掃や座りの確認をしてトラブルの元になるようなものを除去しましょう。
P1100580 (9)


⑤ケーブル(ワイヤー)ガイド
⑤BB下部にあるケーブル(ワイヤー)ガイドにきちんとインナーワイヤーが通っているか?異物はないか?摩耗やズレは無いか?などワイヤーの動きが悪くなる要因が無いのを確認します。
P1080583
ガイド部は綺麗にしています(車両は汚れていますが)^^;


⑥RDハンガー
ここも大事というか重要。ガイドプーリーとスプロケが平行でないと様々なトラブルに繋がります。鉄フレームなら修正ききますがアルミ製なら、まずは交換しましょう。
P1090553
これはハンガーなのかRDなのか原因が解らなかった時。けっこう悩みました^^;


⑦チェーン
チェーンの長さや伸びなどの状態は変速に多大な影響を与えます。まず長さについては基本的なシマノマニュアルを見てみましょう。

ロー27T以下の場合
RD08
28T以上の場合
RD09
という2種類のチェーンの長さ設定方法が書かれています。

では何故このふたつのやり方が良いのでしょうか?

理由はあるはずです。自転車に限らず機械の伝達チェーンには、ある程度の張り遊び(余裕)が必要です。また、チェーン外れが起きないように一定以上のチェーンの張りが必要になります。

※RDには前者と後者を維持できる能力を設定されています。いわゆる「キャパシティ量」ってやつです。また「最大ロー時のギヤ歯数」や「トップ最小ギヤ歯数」なども設定されています。これらを超えて運用することは可能な場合もありますが、基本は規定内の組み合わせにしましょう。

私の見解ではアウターロー時での張り遊び(余裕)インナートップ時のテンション維持が可能な状態を両方設定出来る最低限の基準がシマノのマニュアルのやり方だと思っています。

そのため理想的な変速を追い込んでいくとシマノのやり方とは違うチェーンの長さ設定になる時もあると思います。ココらへんは試してみるしか無いですね^^

ちなみに私の場合(8速 フロント50-34T リヤ12-25Tという構成の時です)
アウターロー
P1070617
インナートップ
P1070613
チェーンの長さを変化させて変速性能(あくまで自分好みな)を詰めていった時のベストな状態です。

ちなみにアウタートップ(シマノのマニュアル基準)はというと、
P1070614.01
比較して明らかにチェーンが長くなっていました。でも、この状態が自分なりのベスト位置です。

と、いうようにチェーンの長さは変速性能に大きな影響(時には悪影響)を与えますので、色々と試してみるのも良いかと思います。ただし、あくまでシマノ基準からスタートした方が良いです。

チェーン伸びは早めの交換、錆・汚れなどの動き不良は清掃オイルアップ等きちんとメンテナンス(時には交換)して正常なチェーン状態を維持しましょう。


⑧スプロケット
スプロケットは新品ならギヤ歯の曲がりや傷など無いか、単体時やフリー組み付け回転時などで目視点検するしかないと思います。これは難しいですね^^;
P1090535
使用による摩耗が進んでいるのなら交換となりますが、その際にはチェーンと同時交換が良いです。どちらかが異常摩耗がある状態だと新品パーツの方がダメになりますので^^;


⑨ホイールの取り付け(センターが出ているか?)
ホイールの取付はフレームエンドにハブ軸がきちんと乗っかった上でクイックを締めた状態でホイールセンターを確認しましょう。うん、ただそれだけ。基本中の基本です^^;
P1090550
合ってると思います^^


などなどトラブルシュート前の点検項目をずらずらと書きましたが、また予想外に長くなってしまいました。というわけで変速調整トラブルシュートは次回ということで^^;






まとめ

今回リヤ変速(調整)のことを書いていますが、事前ではリヤ変速はわりと単純で簡単だと思っていました。そのため過去記事でも多くは触れていません。でも、こうして考察してみると、「なかなか奥が深いなあ」なんて思っています。まだ終わっていないのになんですが^^

モチベーション上げてまた次回の続きを作っておきます。



本日はここらで終了です、それではまた^^)/


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